トイレのリフォームにかかる費用と工期の目安
トイレのリフォームにかかる費用や工期は、どのようなリフォームを施すかによって異なります。
あなたが希望するリフォームにどの程度の費用が必要で、どのくらいの工期がかかるのかを把握しておきましょう。
トイレのリフォームにかかる工事費用と工期の目安を内容別に以下の表にまとめました。
<【内容別】トイレのリフォーム費用・工期の目安>
リフォーム内容 | 施工費用の相場 | 工期の目安 |
---|---|---|
トイレのまるごとリフォーム(便器交換と内装工事) | 14万円〜32万円 | 1日〜5日 |
便器交換(洋式から洋式) | 3万円〜21万円 ※機器のグレードにより変動 |
2時間〜1日 |
便器交換(和式から洋式) | 15万円〜57万円 | 1日〜5日 |
トイレの内装のみのリフォーム | 壁紙クロス:2.5万円〜4.5万円 床材張り替え:1万円〜6万円 |
1日〜2日 |
便座交換・温水洗浄便座の設置 | 5万円〜20万円 | 30分〜2時間 |
手洗い器(カウンター)の設置 | 4万円〜20万円 | 1日〜3日 |
手すりの設置 | 2万円〜18万円 | 1時間〜半日 |
トイレの移動・新設 | 移動:30万円〜60万円 新設:40万円〜100万円 |
3日〜5日 |
トイレリフォームの費用は、施工内容や使用するトイレのメーカー、機能などによって大幅に異なります。数万円〜数十万円が費用相場で、和式から洋式に交換する工事や、トイレを新設する工事など、大掛かりな工事が必要な場合は高額になる傾向です。
想定していなかった工事や追加作業が発生すると、目安より費用がかかる可能性があります。たとえば、リフォーム工事を開始後に排水管からの水漏れが発覚し、補修や交換が必要になるようなケースです。
トイレリフォームの工期は、便座交換のように数時間で完了するものから、トイレの場所移動のように数日を要するものがあります。長くても約5日程度で完了します。
ただし、天候や施工業者の作業スケジュールによっては工期が延びる場合があります。急な変更で焦らないためには、工事の期間を長めに見積もっておくことが大切です。
まずは業者に現地調査してもらい、事前に工期や費用の目安を教えてもらいましょう。
トイレのリフォームで失敗しないコツ
せっかくお金をかけてリフォームをしたのに、「イメージと違った」「使いにくい」など後悔したくありませんよね。
コツを理解して失敗しないようにしましょう。
将来を見据えたリフォームを行う
トイレを安心して長く使用するためには、住む人の高齢化を考慮した作りにしておくことが大切です。
たとえば、手すりをつける、段差を解消しておくなどが挙げられます。加えて、車いすの利用を見越して引き戸にし、トイレ入口の開口幅を広げる選択肢もあります。
将来も安全で快適に利用できるように、年齢や家族構成などを踏まえて長期的な視点でリフォームの方向性を検討しましょう。
予算とリフォーム内容の優先順位を明らかにする
リフォームをする際は、希望する機能や設備、価格など、何を優先するか順位を決めておくことが重要です。
たとえば、「自動洗浄の機能と収納はほしいけど、手洗い場はいらない」「価格を抑えるために機能性はシンプルなものにしたい」などです。譲れないポイントを決めておくことで、業者に具体的な相談ができ、予算に合わせた提案をしてもらえます。
リフォームは建物の中が見えにくいため、工事を進める中で補修する箇所が増え、想定より大規模な修繕が必要になる場合があります。
「予算を超えてしまった」という状況に直面することがあるため、できるだけ余裕を持って予算を組んでおくと安心です。
イメージや要望をしっかり伝える
トイレのリフォームを進める際は、リフォーム会社と丁寧にコミュニケーションをとり、具体的なイメージや情報を伝えましょう。「シンプルなデザインで使いやすいトイレ」のような曖昧な伝え方は、人によって受け取り方が変わってしまいます。
完成イメージが業者と異なれば、理想のトイレにはなりません。
具体的なイメージを共有するときは、住宅系の雑誌やインターネットに載っているリフォームの施工事例を使って、業者に伝えましょう。
コンセントの有無やワット数を事前に確認する
トイレのリフォームで温水洗浄便座を採用するならば、電力を配給するためのコンセントがあるかどうかを把握しておいてください。さらにコンセントの有無に加えてワット数の確認も必要です。
コンセントがあってもトイレメーカーや便座の機種によって使用するワット数が異なります。希望する温水洗浄便座のワット数に足りない場合は、ワット数変更の電気工事が必要です。
床材や壁紙をリフォームする場合は素材に気を付ける
床材や壁紙をリフォームする際には、素材選びが重要です。
床材は、水に強い素材を選びましょう。水に弱い床材は尿の飛び散りによる腐食や変色が起こりやすいからです。壁紙は消臭効果がある材質を選ぶことで、トイレにこもりやすい臭いの軽減が期待できます。
また床材や壁紙には、汚れがつきにくく掃除しやすいものがあります。凹凸が少なく洗剤に強い床材や、抗菌や防汚の機能を備えた機能性壁紙がおすすめです。日頃の掃除の手間を軽減させるためにも、素材選びにこだわりましょう。
トイレを交換するメリットとタイミングの目安
トイレ本体は目に見える故障がなければ、交換するべきかどうか悩んでしまいますよね。悩んでいる間に交換時期を逃してしまい、水漏れやひび割れなどが起こってしまいかねません。
修理費用を削減するためにも、トイレを交換するメリットと適切な時期を把握しておきましょう。
トイレを交換するメリット
トイレを交換すると、以下3つのメリットがあります。
- 新しいトイレは掃除しやすい
- 嫌な臭いの解消につながる
- 節水効果が高い
1つずつ解説します。
・新しいトイレは掃除しやすい
新しいモデルのトイレは、汚れにくく清潔を保ちやすい形状に改良されています。
たとえば、便器のフチ付近の拭き取り掃除が楽になる「フチなしのトイレ」や、トイレの後ろ側が掃除しやすくなる「タンクレス」などです。
お手入れしやすいトイレを選択することで、掃除の時間を減らせます。
・嫌な臭いの解消につながる
新しいモデルのトイレは、人が便座に座ったことを感知して自動で脱臭機能を作動してくれるものがあります。
便器内に臭いが充満する前に消臭や脱臭をしてくれるため、不快な臭いの軽減が可能です。
トイレの嫌な臭いはカビが原因になっていることがあります。清潔で快適なトイレ空間を保つためには、鉢内の除菌やカビ菌を抑制する最新機能を備えたトイレがおすすめです。
・節水効果が高い
新しいモデルのトイレは、従来のトイレより節水性に優れています。以前のトイレは、直線上に水が流れていました。新しいモデルの節水型トイレは、水流が渦を巻くようになっており、少ない水量でも水圧でキレイに洗浄できます。
洗浄水量が少なくても、効率の良い水の流れ方や汚れがつきにくいように加工された素材のおかげで、清潔を保てる仕組みになっています。
トイレを交換するタイミングの目安
トイレは、使用年数とトイレに生じた不具合を目安に、適切なタイミングで交換しなければなりません。
以下より、交換の目安となる年数や不具合について具体的に解説します。
・使用開始から10年以上経過している
トイレ本体はほとんどが陶器でできているため、ひび割れがなければ100年近くは使用できます。ただし、便器以外の部分は経年劣化するため、10年以上使用している場合はトイレの交換を検討しましょう。
たとえば、配管や部品のパッキンなどは10年~20年で劣化して腐食し、水漏れの原因となります。また、タンクや温水洗浄便座は7年~15年が交換の目安です。故障が起きるとタンクに水がたまらなかったり、温水洗浄便座が温まらないなど不具合が起こる可能性があります。
・交換したほうが良い症状が出ている
使用年数に関わらずひび割れや故障がある場合は、早めにトイレの交換を検討しましょう。一度起こったひび割れは完全な修復が難しく、何度も修理していると水漏れを起こしやすくなります。ひび割れがある場合は、本体の交換を検討するのがおすすめです。
また、温水洗浄便座の寿命は10年ほどといわれていますが、「ノズルから水漏れした」「動作不良がある」などのトラブルは放っておけません。温水洗浄便座から異音がする際は内部が故障しているおそれがあるため、専門業者に相談しましょう。
他にも、下記のようなトイレのトラブルがある場合は、リフォームを検討するタイミングです。
- トイレットペーパーが詰まりやすい
- レバーを回しても水が流れない
- 手洗い器の水が止まらない など
また、トイレに故障が見られなくても目立つようになった黄ばみや傷は劣化の証拠です。汚れが落ちにくく、頑固な汚れや臭いが気になる際は、トイレの交換を検討してください。
トイレのリフォームでよくある質問
トイレをいざリフォームしようと思っても、わからないことがあると不安になってしまいますよね。
リフォームを前向きに考えるためにも、不安や悩みを解消しておきましょう。
●リフォーム期間中のトイレはどうする?
トイレの給排水管や配管を撤去したり、壁や床を剥がしたりする作業があるため、リフォーム中は多くの場合トイレが使用できません。
短時間で終わるような工事の際には、工事が始まる前にトイレを済ませるようにしておきましょう。また、近隣に知り合いがいれば借りられるようにお願いしたり、簡易トイレを使用する方法もあります。簡易トイレは、ホームセンターやネット通販などで購入可能です。
日数がかかるリフォームの場合には、業者に仮設トイレを設置してもらってください。
●トイレのリフォームに補助金は使える?
トイレのリフォームでは、省エネルギー化やバリアフリー化などを目的に行うリフォームを助成する補助金や助成金があります。
たとえば、以下のような補助金です。
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 介護保険の補助金
- 各自治体による補助金・助成金制度
ただし補助金や助成金をもらえる条件の詳細や金額は、自治体や制度によって異なります。必ず事前に確認しておきましょう。
●和式トイレから洋式に変更する際に制約はある?
・床面の耐荷重
洋式トイレは和式トイレに比べて重量が大きいため、床面の耐荷重を確認しましょう。特に、木造住宅はコンクリートや鉄筋の住宅に比べて耐久性が低い傾向があります。
床の強度は構造計算書から確認できますが、劣化状況によっても異なります。
床面の耐荷重が足りない場合は、床を補強する工事が必要なため業者に確認してもらいましょう。
・排水管の位置
一般的に、和式トイレの排水管は床に埋め込まれていますが、洋式トイレは壁に埋め込みます。そのため、和式トイレの排水管のまま、洋式トイレを設置することは難しいケースがあります。
排水管の位置が異なるときは、排水管の取り換えや壁や床の修復など洋式トイレに合わせる工事が必要です。
・トイレの部屋のスペース
洋式トイレはトイレ本体を置くスペースの他に、足を伸ばすスペースを確保しなければいけません。そのため、洋式トイレは和式トイレに比べて奥行が必要です。
和式トイレの広さのまま洋式トイレに変更すると、トイレが狭くなる可能性があります。
洋式トイレを設置する前に十分なスペースがあるか確認し、狭ければ壁や床を解体してスペースを広げる工事を行ってください。
ポイントを押さえて後悔しないトイレのリフォームをしよう!
初めてトイレをリフォームする際には、予算や方向性などがわからずなかなか工事に踏み切れませんよね。まずは予算や大切にしたいポイントを決めて、リフォームのイメージを明確にしましょう。
適切なリフォームは、現在のトイレの状況や住まい、使う人によって異なるため、プロと相談しながら進めるのがおすすめです。
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ぜひお気軽にお問い合わせください。