モルタル外壁とは?特徴やメリット・デメリットを解説
モルタル外壁とは、セメント、砂、水などを混ぜて作ったモルタルを、鉄筋コンクリートや軽量鉄骨などの下地に塗布してつくられた外壁のことです。最近ではサイディング壁も主流にはなっていますが、モルタル外壁は一般的な住宅で多く採用されている外壁材の一つで、さまざまなデザインや仕上げに対応できることから長年人気があります。今回はモルタル外壁の特徴やメリット、デメリットについて詳しく解説していきます。
モルタル外壁の特徴
モルタル外壁は、セメントと砂を混ぜて作ったモルタルを下地に塗布してつくられる外壁です。そのため素材そのものに独特の風合いがあり、デザインの自由度が高いという特徴があります。モルタル外壁は塗り壁と呼ばれるように、さまざまなデザインに仕上げることができるのも大きな特徴です。凹凸をつけたり模様を施したりと、自由な発想で個性的な外壁を表現できます。また、塗装方法も様々で左官仕上げのジョリパットなどで模様なども付けることができ、さらに色のバリエーションも豊富になり、住宅全体の雰囲気をガラリと変えることも可能です。
モルタル外壁のメリット
- デザインの自由度が高い
- 比較的安価
- 遮音性が高い
- 耐久性が高い
モルタル外壁のデメリット
- ひび割れが発生しやすい
- メンテナンスが必要
- 施工に時間がかかる
モルタル外壁は、メリットだけでなくデメリットもいくつかあります。特に、ひび割れが発生しやすい点は注意が必要です。 ひび割れは、時間の経過とともに発生するだけでなく、地震や台風などの自然災害によっても発生する可能性があります。 またモルタル外壁は、定期的なメンテナンスが必要です。塗装の剥がれやひび割れを放置すると、雨水が浸入し、建物の腐食やシロアリなどの被害につながる可能性もあるため注意が必要です。 ひび割れの症状などが見受けられたら早急に専門業者へ相談をしましょう。
モルタル外壁塗装の費用相場
モルタル外壁の塗装費用は、使用する塗料の種類や面積、施工内容によって大きく異なります。一般的には、1㎡あたり1万円から2万円程度が相場ですが、高機能な塗料を使用したり、複雑な施工が必要な場合はさらに高額になることもあります。ここではモルタル外壁塗装にかかる費用の目安について、詳しく解説していきます。具体的な費用は専門業者に見積もりを取ることが大切ですが、事前に相場を把握しておくことで予算を立てやすくなります。
モルタル外壁塗装の費用項目
足場代
足場代は、作業を行うための足場を組む費用です。足場の種類や面積によって費用が変わります。一般的には、足場を組む面積が広いほど費用が高くなります。
高圧洗浄代
高圧洗浄代は外壁に付着した汚れを落とすための費用です。汚れの程度や面積によって費用が変わります。汚れがひどい場合は、高圧洗浄代が高くなる傾向があります。
下塗り代
下塗り代は外壁に塗料を密着させるための下塗りを行う費用です。下塗りには、プライマーやシーラーなどの材料を使用します。
中塗り代
中塗り代は、外壁に色をつけるための中塗りを行う費用です。中塗りには、ベースとなる塗料を使用します。
上塗り代
上塗り代は、外壁の仕上げを行うための上塗りを行う費用です。上塗りには、耐久性や防汚性などの機能を持つ塗料を使用します。
シーリング代
シーリング代は、外壁のひび割れなどを補修するためのシーリングを行う費用です。シーリングの種類や面積によって費用が変わります。
養生代
養生代は、周囲の環境を保護するための養生を行う費用です。養生には、シートやテープなどの材料を使用します。
諸経費
諸経費は、上記以外の費用です。例えば交通費や保険料などが含まれます。 これらの費用項目は業者によって内容や料金が異なるため、複数の業者から見積もりを取って比較検討することが重要です。
モルタル外壁塗装の費用は、上記のような項目で構成されています。
モルタル外壁塗装の工程と手順
モルタル外壁の塗装は、下地処理から仕上げまで、複数の工程を経て行われます。それぞれの工程で適切な作業を行うことで、塗料の耐久性や美観を高めることができます。ここでは、モルタル外壁塗装の一般的な工程と手順について、詳しく解説していきます。
- 足場設置
まず作業を行うために足場を設置します。足場は安全に作業を行うために不可欠です。足場の設置には、専門の技術が必要となりますので必ず専門業者に依頼しましょう。 - 高圧洗浄
足場を設置したら高圧洗浄を行い、外壁に付着した汚れやゴミを落とします。高圧洗浄は、塗料の密着性を高めるために重要な工程です。汚れがひどい場合は、事前にケレン作業を行うこともあります。 - ひび割れ補修
高圧洗浄後、外壁のひび割れやクラックを補修します。ひび割れはそのまま放置すると雨水が浸入し、外壁の劣化を早める原因となります。適切なシーリング材を使用し、丁寧に補修しましょう。 - 下塗り
ひび割れ補修が終わったら下塗りを行います。下塗りは塗料の密着性を高め、上塗りの仕上がりの美観を向上させるための重要な工程です。プライマーやシーラーなどの材料を使用します。 - 中塗り
下塗り乾燥後、中塗りを行います。中塗りは外壁に色をつけるための工程です。ベースとなる塗料を使用し、均一に塗布します。 - 上塗り
中塗り乾燥後、上塗りを行います。上塗りは外壁の仕上げを行うための工程です。耐久性や防汚性などの機能を持つ塗料を使用し、丁寧に塗布します。 - 養生シート撤去
上塗り乾燥後、養生シートを撤去します。養生シートは周囲の環境を保護するために設置されたもので、上塗りが完全に乾燥したら撤去します。 - 足場撤去
養生シート撤去後、足場を撤去します。足場撤去は専門の技術が必要となりますので、必ず専門業者に依頼しましょう。
モルタル外壁塗装は、これらの工程を丁寧に、かつ適切な手順で行うことが重要です。それぞれの工程で使用する塗料や材料、作業内容は、使用する塗料の種類や外壁の状態によって異なります。専門業者に相談し、最適な施工方法を選択しましょう。
モルタル外壁塗装におすすめの塗料
モルタル外壁塗装には、様々な種類の塗料が使用されます。それぞれの塗料には、特徴やメリット・デメリットがあり、外壁の状態や用途に合わせて適切な塗料を選ぶことが重要です。ここでは、モルタル外壁塗装におすすめの塗料をいくつかご紹介します。
- 【アクリル塗料】 最も一般的な塗料の一つです。価格が安く耐久性もあるため、多くの住宅で使用されています。水性のため乾燥も早く、臭いが少ないのもメリットです。ただし、耐候性や耐汚染性は他の塗料に比べて劣ります。
- 【シリコン塗料】 アクリル塗料よりも耐久性があり、耐候性や耐汚染性にも優れています。汚れが付きにくく美観を長く保つことができるため、近年人気が高まっています。価格はアクリル塗料よりも高くなりますが、長期的に見ると経済的です。
- 【フッ素塗料】 フッ素塗料はシリコン塗料よりもさらに耐久性があり、耐候性や耐汚染性に優れています。汚れがつきにくく、長期間美観を維持することができます。高級塗料として知られており、価格は高価ですがメンテナンス費用を抑えたい方におすすめです。
- 【無機塗料】 無機質の原料を主成分とする塗料です。耐候性、耐アルカリ性、耐薬品性に優れ、耐久性も非常に高いのが特徴です。長期的にメンテナンス費用を抑えたい方におすすめです。ただし価格が高く、施工が難しいというデメリットもあります。
モルタル外壁塗装におすすめの塗料は、上記の他にも様々な種類があります。それぞれの塗料の特徴やメリット・デメリットを理解し、ご自宅の状況に合わせて最適な塗料を選びましょう。専門業者に相談することで、より適切な塗料選びのアドバイスを受けることができます。
モルタル外壁塗装の注意点
モルタル外壁塗装は、適切な施工を行えば建物の美観を維持し、耐久性を向上させる効果が期待できます。しかし注意すべき点もいくつかあります。ここでは、モルタル外壁塗装における注意点をいくつかご紹介します。
- 【下地処理の重要性】 モルタル外壁塗装に限らず塗装工事全般に言えることですが、下地処理が非常に重要です。下地処理が不十分なまま塗装を行うと、塗料の密着が悪くなり、剥がれやひび割れの症状が発生する可能性があります。そのため塗装前に既存の塗膜の剥がれやひび割れを丁寧に補修し、表面を平滑にする必要があります。
- 【塗料の選び方】 モルタル外壁塗装には、様々な種類の塗料が使用されます。それぞれの塗料には、特徴やメリット・デメリットがあり、外壁の状態や用途に合わせて適切な塗料を選ぶことが重要です。例えば耐久性を重視する場合は、フッ素塗料や無機塗料がおすすめです。一方、価格を抑えたい場合は、アクリル塗料やシリコン塗料がおすすめです。専門業者に相談することで、より適切な塗料選びのアドバイスを受けることができます。
- 【天候の影響】 モルタル外壁塗装は、天候に大きく左右されます。特に雨天時は塗料の乾燥が遅くなり、品質が低下する可能性があります。また気温が低すぎる場合も、塗料の硬化が遅くなり、耐久性が低下する可能性があります。そのため塗装を行う場合は、天候に注意し適切な時期を選ぶことが重要です。
- 【施工業者の選び方】 モルタル外壁塗装は、専門知識と技術が必要な作業です。そのため信頼できる施工業者を選ぶことが重要です。施工業者の選び方としては、実績や評判、技術力、保証内容などを参考にしましょう。複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することもおすすめです。 モルタル外壁塗装は、適切な施工を行うことで建物の美観を維持し、長持ちできる耐久性を向上させる効果が期待できます。
モルタル外壁塗装は、適切な施工を行うことで建物の美観を維持し、長持ちできる耐久性を向上させる効果が期待できます。雨漏りなどの原因も解消できる可能性があります。高い塗料を選ぶことが問題解決するとも限りません。注意すべき点もいくつかあります。インターネットで調べると、DIYでもできるような内容もありますがやはりプロとの仕上がりの違いも出ますし、何かトラブルがあった時にサポートなどもついていないのでお勧めは致しません。
上記に挙げた注意点を理解した上で、まずは専門業者や職人に相談し適切な施工を行いましょう。専門業者や職人に依頼することで、施工の質が向上し長持ちする塗装が実現できます。
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