マンションに外壁塗装が必要な理由
マンションのリフォームでは、なぜ外壁塗装が必要なのでしょうか。
施工を依頼する前に、外壁塗装の必要性について理解しておくことが大切です。
マンションの外壁塗装が必要な理由について解説します。
建物の劣化を防止するため
マンションの外壁塗装は、建物の寿命を延ばすことにつながります。
マンションの外壁は、風雨や紫外線に常にさらされています。
こうした環境下では外壁の老朽化が早まり、ひび割れや腐食、カビの繁殖が進みやすくなります。
このようなダメージが内部にまで及ぶと、雨漏りなど深刻なトラブルが発生する可能性があります。
マンションの外壁塗装を実施しておくと、雨水の浸入を塗膜によって防ぐことができます。
経年劣化により塗装面が剥離し外壁材が露出してくるケースがありますが、再塗装で対応可能です。
建物の状態を保つためには、劣化状況を見ながら適切なタイミングで再塗装を実施する必要があります。
触って白い粉が手に付着する「チョーキング現象」が起きた場合は、再塗装が必要なサインです。
リフォームの際は、塗装の劣化状態を確認し、必要に応じて外壁塗装を依頼することをおすすめします。
マンションの資産価値を維持・向上させるため
外壁塗装には、マンションの外観を美しく保ち、資産価値を維持・向上させる目的もあります。
外壁に汚れや劣化があると、マンションの資産価値が大きく下がる可能性があります。
外観の印象が悪くなると、入居者が減ってしまうケースがあります。
そのため、賃貸マンションやアパートの場合、空室対策として外壁塗装を行うのが一般的です。
管理組合、管理会社、修繕委員会などが長期修繕計画の一環として外壁塗装用の補修費用を積み立てることもあります。
マンションの外壁塗装の費用相場と工期の目安
外壁塗装はマンションの価値を維持するために重要なメンテナンスです。
しかし、工事費用を把握したうえで、実施するか検討したい家主の方も多いでしょう。
近隣への影響があることから、工事の期間を事前に知っておくことも大切です。
以下では、マンションの外壁塗装の価格・工期の目安について解説します。
マンションの外壁塗装の費用相場
【坪数別】外壁塗装の費用相場
坪数(延坪) | 塗装面積 | 費用相場 |
---|---|---|
10坪 |
39.6平方メートル |
約20万~50万円 |
20坪 |
79.2平方メートル |
約40万~90万円 |
30坪 |
118.8平方メートル |
約60万~100万円 |
40坪 |
158.4平方メートル |
約80万~130万円 |
50坪 |
198.0平方メートル |
約90万~160万円 |
60坪 |
237.6平方メートル |
約120万~200万円 |
70坪 |
277.2平方メートル |
約140万~230万円 |
80坪 |
316.8平方メートル |
約160万~260万円 |
90坪 |
356.4平方メートル |
約180万~280万円 |
100坪 |
396平方メートル |
約230万~350万円 |
外壁塗装対象面積の目安は、延床面積(坪数)から割り出すことができます。
例として、30坪の場合は平方メートルに換算した延床面積は99平方メートルとなります。
そのため、30坪の場合は99×1.2=118.8平方メートルが外壁塗装対象面積となります。
この換算はマンションだけではなく戸建てにも活用できます。
【塗料別】外壁塗装の費用相場
塗料 | 耐久年数 | 単価相場(1平方メートルあたり) |
---|---|---|
アクリル塗料 |
5年~8年 |
1,000円~1,800円 |
ウレタン塗料 |
7年~10年 |
1,700円~2,500円 |
シリコン塗料 |
10年~15年 |
2,300円~3,500円 |
ラジカル塗料 |
12年~15年 |
2,300円~4,000円 |
フッ素塗料 |
13年~20年 |
3,000円~5,000円 |
無機塗料 |
15年~25年 |
3,500円~5,500円 |
使用する塗料も外壁塗装の費用に影響します。耐久性が高く、色褪せしにくい塗料ほど高単価になっていきます。
ただし、その分外壁が長持ちして、長期的に考えればコストを抑えられるケースがあります。
また、施工業者によっては特定の種類の塗料による施工経験がない場合があります。
例として、ラジカル塗料や無機塗料は塗装で採用されてからの歴史が浅く、対応している施工会社は多くありません。
施工実績が浅く、技量が十分ではない塗装業者も目立ちます。
業者選びの際は、塗料による費用の違いだけでなく、施工事例にも注目することが大切です。
【工程別】外壁塗装の費用相場
工程 | 単価相場(1平方メートルあたり) |
---|---|
足場設置 |
600円~800円 |
高圧洗浄 |
100円~300円 |
飛散防止ネットの設置 |
100円~200円 |
養生 |
250円~400円 |
シーリング補強(増し打ち) |
500円~1,000円 |
シーリング補強(打ち換え) |
900円~1,500円 |
下地補修 |
1,700円~2,500円 |
塗料や塗装作業の費用のほか、付随する工程の費用も発生します。
これの工事内容も対象となる面積によって変わってくるため、見積りの確認が必要です。
外壁塗装工事の期間の目安
外壁塗装工事の期間は、一般的には2カ月~3カ月程度です。
マンションの規模によって工期が変わり、戸数が多くなるほど工期は長くなります。
小規模なマンションであれば、1カ月~3カ月程度ですが、50戸以上の大きなマンションでは3カ月~半年程度かかることも少なくありません。
外壁塗装は一般的に以下のような流れで進められます。
1.足場設置
2.高圧洗浄
3.下地処理・養生
4.塗装
大規模なマンションでは、塗装作業を開始するまで数カ月を要することがあります。
また、塗装作業は下塗り・中塗り・上塗りに分けられており、それぞれの作業間には乾燥のための期間が必要です。
工事中はマンションの住民や近隣住民の方に不便を強いることになるため、必ず工事の時期や進め方を確認しておきましょう。
マンションの外壁塗装の色選びのポイント
マンションの外壁塗装において、色の選定は重要です。
以下では、適切な色を判断するためのポイントを紹介します。
色の数を抑える
塗布する部分によって色を変えること自体は問題ありません。
しかし、色の数は極力少なくすることをおすすめします。これは、色数が増えると建物の統一感がなくなるためです。
使用する色を2色程度にすると、建物全体が引き締まった印象になります。多くても、3色以内に抑えるのがおすすめです。
人気の色から選ぶ
色選びに迷う場合は、人気の色を選ぶと安心です。
マンションの外壁塗装では、以下のような色が選ばれています。
*ベージュ
*白
*グレー
*茶色
ベージュは落ち着いた印象から、幅広い年齢層の入居者に好評です。
白は清潔感を際立たせる効果があります。
グレーはクールな印象になるほか、汚れが付着しても目立ちにくいという特徴があります。
茶色系はさまざまな色との相性の良さが魅力です。
こうした人気色は万人に印象が良いため、幅広い入居希望者に対してアピールできます。
周囲の環境に合わせる
周りの景観に合わせることもひとつの方法です。
周囲から変に目立ってしまうと、印象が悪くなり、入居希望者が減る原因になる可能性があります。
また、地域によっては景観条例によって使える色の制限を受ける場合があります。
事前に自治体の情報を確認しておきましょう。
マンションの外壁塗装時の注意点
マンションの外壁塗装は長期間の大規模修繕工事となります。
時には、住民や近隣の方を巻き込んだトラブルとなるケースがあるため、注意が必要です。
マンションの外壁塗装時の注意ポイントを解説します。
ベランダに洗濯物が干せない
外壁塗装の工事期間中は、基本的に洗濯物を外に干すことはできません。
居住中のマンションの外壁塗装が行われる場合、屋外に洗濯物を干すと埃や臭いが付くおそれがあります。
そのため、工事中のベランダやバルコニーは、日中に洗濯物を干すために使用できなくなります。
洗濯を日常的に行っている住民には不便をかけることになるため、早めに告知をしておきましょう。
少なくとも、洗濯物を外壁塗装の時間帯にベランダに放置しないよう呼びかけてください。
また、工事期間中は窓を開けると、有害な成分が屋内に侵入してくる可能性があります。
工事が終わるまでは、なるべく窓を開けないよう住民に呼びかけましょう。
騒音や臭いが発生する
外壁塗装の工事中は、臭気や騒音が発生します。
クレームなどのトラブル防止のため、塗装工事についての周知を行いましょう。
居住者や近隣住民に施工期間などを伝え、事前の理解を得るように心がけましょう。
塗装業者が挨拶周りを代行してくれることもあります。
マンションの外壁塗装は専門家に相談しよう
マンションの外壁塗装は、定期的に状態を確認しメンテナンスを行うことで長持ちします。
メンテナンス時は、色褪せやひび割れ、サビやコケの発生をチェックすることが大切です。
耐用年数を大きく超過している外壁塗装は、放置しておくとマンションの価値低下につながります。
外壁塗装が必要かどうか、また費用感などを知りたい場合は、専門家である塗装業者に相談してみましょう。
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