窓のリフォームに利用できる補助金・助成金の制度
リフォームにかかる費用の一部を支援する補助金や助成金は、国や自治体が実施しています。
制度により目的や補助対象者が異なるので、必要な項目をチェックしておきましょう。
以下より、現在募集している補助金制度を紹介します。
先進的窓リノベ事業は、既存住宅の高断熱化促進や省エネ化を目的とした制度です。
窓の断熱改修のリフォームにかかった費用の一部に、補助金を利用できます。
対象のリフォーム工事……ガラス交換、内窓設置、外窓交換
補助対象者……住宅を所有する個人またはその家族、住宅を所有して賃貸に供する個人または法人、賃借人
補助対象期間……2023年11月2日~2024年12月31日までに工事が完了するもの
交付申請期間……2024年3月下旬~予算上限に達するまで
補助金の上限……一戸あたり最大200万円
【出典】「先進的窓リノベ2024事業」(環境省)
・子育てエコホーム支援事業
住宅の所有者がリフォームをするとき、リフォームの箇所に応じて補助金を利用できます。
物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯や若者夫婦世帯が、省エネ改修工事の支援を受けることでカーボンニュートラルの実現を図ります。
カーボンニュートラルとは、CO2をはじめとした温室効果ガスの排出量をゼロにするための取り組みです。窓の省エネ化は温室効果ガスの排出を抑えるひとつの手として注目されています。
対象のリフォーム工事……窓ガラスの交換、内窓設置、外窓交換
補助対象者……住宅を所有する個人または家族、住宅を所有し供する個人または法人、賃貸人
補助対象期間……2023年11月2日以降
交付申請期間……2024年3月中下旬~予算上限に達するまで(遅くとも2024年12月31日まで)
補助金の上限……一戸あたり最大20万円(子育て世帯や若者夫婦世帯が行う場合、補助上限の引き上げあり)
【出典】「子育てエコホーム支援事業」(国土交通省)
地方自治体が実施している補助金や助成金の例
・【東京都】既存住宅における省エネ改修促進事業
省エネ性に優れ災害にも強い住宅を普及させるために、既存住宅の高断熱窓の改修に利用できる制度です。
高断熱窓を設置する際に、必要な経費の一部の助成が可能です。
対象のリフォーム工事……高断熱窓の設置
補助対象者……東京都内にある住宅の所有者または管理組合
補助対象期間……令和5年4月1日以降
交付申請期間……令和5年29日から令和6年3月29日
補助金の上限……一戸あたり最大100万円
【出典】「既存住宅における省エネ改修促進事業」(東京都地球温暖化防止活動推進センター)
・【北海道】帯広市住まいの改修助成金
空き家を含めた住宅の、長寿命化や省エネルギー化を目的として、性能向上を促進する制度です。
対象のリフォーム工事……窓ガラス交換工事、内窓設置工事、外窓取替工事
補助対象者……帯広市に住宅を所有している方、改修する住宅に居住しているまたはする方、過去に住宅リフォーム助成または住まいの改修助成を受けていない方
補助対象期間……令和6年3月15日までに補助金申請が必要
交付申請期間……令和5年4月3日~
補助金の上限……一戸あたり5万円を助成
【出典】「住まいの改修に助成します」(帯広市)
・【埼玉県】富士見市の住宅リフォーム補助金制度
富士見市の地域経済の活性化や居住環境の向上を目的とした制度です。
市内の施工業者による個人住宅のリフォームに対して、一部補助を実施します。
対象のリフォーム工事……窓の断熱改修工事
補助対象者……富士見市在住の方、住宅を所有し居住している方、住宅リフォーム補助金制度を利用していない方
補助対象期間……令和5年4月3日~
交付申請期間……令和5年4月3日から予算終了まで
補助金の上限……一戸あたり最大10万円
【出典】「住宅リフォーム補助金制度について」(富士見市)
・【秋田県】小坂町新住宅リフォーム支援事業
既存住宅や空き家購入後に施工する住宅リフォームに対して、補助金を交付する制度です。
対象のリフォーム工事……窓ガラスの交換(断熱改修など)
補助対象者……小坂町に住民登録している方、リフォームなどの工事費が50万円の方は秋田県のあきた安全安心住まい推進事業の交付決定を受けた方
補助対象期間……令和5年4月1日~令和6年3月31日
交付申請期間……令和3年5月1日より補助金名称、補助率、工事施工者条件等を変更
令和12年度まで実施予定
補助金の上限……一戸あたり最大20万円
【出典】令和5年度小坂町新住宅リフォーム支援事業(秋田県)
・【福岡県】那珂川市住宅改修工事費補助金
那珂川市の住環境の改善や地域経済の活性化を目的とした制度です。
対象のリフォーム工事……防犯ガラスの設置
補助対象者……住宅の所有者で居住している方
補助対象期間……令和5年4月3日~令和6年3月31日
交付申請期間……令和5年4月3日~令和6年3月31日
補助金の上限……一戸あたり最大10万円
【出典】「那珂川市住宅改修工事費補助金」(那珂川市)
窓のリフォームに利用できる地方自治体の補助金・助成金制度の調べ方
窓のリフォームに使える制度は、インターネット検索やイベントなど、複数の方法で見つけられます。
たとえば、お住まい市区町村のWebサイトに掲載されている補助金や助成金に関する情報を確認する手段があります。
自治体のWebサイトを活用することで、自分の住む地域で利用できる制度の情報を効率的に収集可能です。
役所・市区町村の公共施設には、補助金・助成金の案内が掲示板などに貼られていることがあります。
地域で開催されている住宅関連のイベント・セミナーも有益な情報獲得の場です。
地元のリフォーム業者に相談できれば、家の悩みやリフォームに関することをプロに相談できるため、具体的な話をしたい方は直接人に会って制度の情報を集めましょう。
短時間で情報収集したい方は、リフォーム関連のWebサイトで情報を集めましょう。
検索窓に「窓のリフォーム 補助金 助成金」と入れると、窓のリフォームで利用できる制度を見つけられます。
ただし、自分で情報を取捨選択する必要があるため、どの情報を信じていいか悩んでしまうかもしれません。
その際は、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会による「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」の閲覧がおすすめです。
「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」では、都道府県や市区町村ごとの支援制度を検索できます。
お住まいの地域を選択後、支援分類や方法を選んで、自身に適した対象制度を見つける仕組みです。
窓のリフォームで使える制度を探す際は、支援分類を「③省エネルギー化」、支援方法は「①補助」を選択にしてください。
窓のリフォームで補助金を利用する際の確認ポイント
補助金や助成金はお得な制度ですが、対象期間や工事内容など決まりごとが多く複雑です。「対象外で制度が使えなかった……」と後悔しないように、確認すべきポイントを把握しておきましょう。
補助金や助成金の利用対象になるか
補助金や助成金の制度は、対象工事・申請時期・住宅の状態など利用条件が制度によって異なります。
「補助金最大〇万円」と書いてあっても利用できる補助額は、窓の面積・工法や対象商品など条件によって変化します。予算内でリフォームできるか知るために、事前に補助額を確認しておきましょう。
工事の内容やリフォームの目的が重複する場合、制度同士を併用できない可能性があります。
条件を満たして制度を併用できたとしても、減額対象となるケースがあるため注意が必要です。
申請する前に、必ず公式ホームページで最新の情報を得るようにしましょう。
併用できるかどうかの判断は難しいため、不明点はリフォーム会社や制度を交付している国や市区町村に質問してみてください。
施工業者が登録業者か
制度の利用申請は、消費者ではなくリフォーム事業者が行います。事業者登録している業者に頼み手続きを踏む流れです。
リフォームの方向性や利用したい制度があっても施工業者によっては、補助金の申請ができない可能性を念頭に入れておきましょう。
リフォーム工事を依頼する前に、施工業者は自分が使いたい制度の登録事業者かどうかを確認しましょう。
申請の受付期間内か
補助金や助成金の制度は年度により受付期間が変わります。
多くの制度では、「令和〇年△月□日~◇月◆日まで」と期間が定められているため確認をしておきましょう。
事業の予算はあらかじめ決まっているため、予算上限額に達した場合は申請受付期間が短縮されるケースもあります。リフォームする方は、早めの申し込みを検討してください。
申請のタイミングは制度によって、工事の前だったり後だったりします。着工前に事前申請する場合、承認が降りる前に着工すると制度を利用できなくなる可能性があるので注意が必要です。
制度の手続きに時間がかかりスムーズにリフォームが進まないことも予想できるので、制度の確認や申請は余裕を持ってできるように計画を立てましょう。
補助金や助成金を利用してお得に窓のリフォームをしよう!
窓のリフォーム費用をできる限り抑えるために有効なのが、補助金や助成金です。工事を検討している自治体や建物の状態に合わせて、お得なリフォームが可能です。
制度は複雑なイメージがありますが、Webサイトの利用で地域や目的に合わせて効率よく見つけられます。イベントやセミナーに参加すれば、専門知識がある方から最新の情報を得るのもおすすめです。
窓のリフォームをすれば、冬場に結露する・室温が安定せず冷暖房費が高いなどの悩みが軽減されるため住宅の質が向上します。補助金や助成金を利用して、快適な家づくりを実現させましょう。