2024.02.26

雨漏りが起こったらどうする?対処法と原因、修理業者を選ぶポイント

雨漏りが起こったらどうする?対処法と原因、修理業者を選ぶポイント

「自分の住まいが雨漏り被害にあったら、どうすればいいの?」
「雨漏りを防ぐために防水工事をしたいときは、どこに相談すればいいの?」

突然、自宅内で雨漏りを見つけたら、焦りますよね。

でも、安心してください。状況に応じて順番に、的確に行動していけば解決に近づいていきます。

今回の記事では雨漏りが起こったときの対処法や修理業者を選ぶポイント、間違えやすいトラブルまで解説します。

目次

雨漏りが起こったときの対処法

雨漏りに気が付いたらどう行動すればよいでしょうか。対処法について具体的に解説します。

応急処置を行う

雨漏りを発見したら、雨水が浸入している不具合箇所の外側にブルーシートを設置します。場所を特定できれば防水テープを貼る手段もありますが、原因が真上にあるとは限りません。広範囲に設置するのがおすすめです。

ブルーシートが強風で飛ばないように置くおもりは土嚢を使うのがベスト。中身は砂にすると袋の目から流れ出しにくくなります。

土嚢の代わりに大きな石を置くと、転がり落ちる危険があるのでやめましょう。ひもで縛っての固定も建築部材の破損につながるためできるだけ避けてください。

雨が降っている最中に屋外へ出て点検したり作業したりするのは危険です。雨が降っていないうちに必ず安全な状況を確認したうえで行ってください。

雨が降った後、応急処置のブルーシートをそのまま放置するとカビの原因になります。晴れて完全に乾いたら撤去しましょう。

雨が降っていてすぐに屋外の状況を確認できない場合は、床や家具、家電製品が濡れないよう、雨水が落ちてくる場所にバケツを置きましょう。バケツの底に新聞紙や雑巾を敷くと水がはねるのを防げます。

その下にブルーシートを設置すると広範囲で床を守れます。雑巾はサッシのレール部分や窓枠に使用するのも効果的です。

修理業者や管理会社に相談する

応急処置は根本的な解決にはなりません。できる限り早く修理工事に取り掛かってもらえるよう、業者を手配しましょう。

分譲マンションや賃貸住宅の場合は、まず管理会社や大家さんに相談してみてください。雨漏りの原因や場所によっては管理者側に修理義務があります。

持ち家の場合は基本的に直接修理業者を手配します。ただ、築10年未満の新築であれば元々施工不良だった可能性がありますので、売主に相談してみてください。

民法で定められている契約不適合責任に該当すると、無料で修理してもらえます。契約不適合責任とは、あらかじめ契約内容に適合していない商品の引き渡しを行った場合に売主側で負担する責任です。

また、台風や地震など自然災害による雨漏りは火災保険で補償される場合があります。正式に修理依頼する前に保険会社にも相談するのがおすすめです。

修理の依頼をする

管理会社や大家さん、売主側で修理してもらえない場合は、直接修理業者に相談・依頼しなければなりません。信頼できる専門業者がすでにあれば、すぐに連絡しましょう。

初めて依頼する場合は、選ぶ業者によって必要のない工事をされたり、後々雨漏りが再発したりするおそれがあります。工事をするうえで資格の取得が必須ではないため、いい加減な工事をしようとする悪い業者が多いのも事実です。

もちろん、できる限り負担がかからない形でクオリティの高い工事をする業者もいます。現場の調査や見積もりの段階で少しでも認識にズレがあれば質問をしてみたり、他の会社を検討してみたりして相性の合う業者を探してください。

雨漏り以外のトラブルかを確認する

一見雨漏りのような症状でも原因が違う場合があります。雨が降ったときのみ起こるのであれば雨漏りの可能性が高いですが、晴れていても起こるのであれば違うトラブルを疑ってください。

雨漏り以外では、主に配管や水回り設備からの漏水、結露、屋根掃除による漏水などの水トラブルがあります。原因の特定が甘いと適切な対処ができず、再度同じダメージを受けることになりますので注意しましょう。

雨漏りと間違えやすいトラブル

雨漏りのように見えて、実は別の理由で雨漏りのような症状が発生している可能性があります。以下に間違えやすい主なトラブルを4つ紹介します。

配管や水回り設備からの漏水

漏水は水道管や排水管から水漏れする現象です。壁や天井にシミができ、床や家具が濡れるので雨漏りのように見えます。しかし、キッチンやトイレの蛇口などの設備から漏水しているのが原因です。

そのまま放置するとカビが生えたり、シロアリ被害につながる可能性があります。

晴れているのに雨漏りのような症状があったり、特別変わった使い方をしていないのに水道料金が高くなっていると感じたら調べ時です。

水をすべて止めた状態で水道メーターが動いているときは、漏水の可能性が高いと想定されます。

結露

結露は屋内外の温度差で蒸気が水滴になる現象です。気密性の高い家で起こりやすく、内装の壁にシミができるので雨漏りと間違えられます。

暖かく湿った空気が急に冷えると起こるので、寒い時季、暖房のかかっている部屋は気をつけましょう。

窓の周りの壁や天井にシミができている場合は雨漏りの疑いがありますが、外壁や屋根が壊れている様子もなく、水道管や排水管のトラブルも起きていないのに雨漏りのような症状がある場合は、結露の可能性があります。

屋根掃除による漏水

屋根に枯れ葉や泥が貯まった際、水を流して掃除することがありませんか?その際、ホースでまいた水が屋根から浸入する可能性があります。

屋根は上から降ってくる水を通さない造りになっていますが、下方向からの水には弱いのが特徴です。

また高圧洗浄など強い圧で水を流すと、通常の雨では何も起こらなかった場所から水が漏れだすことがあります。

屋根だけでなく外壁掃除でも注意が必要です。雨が降っていないのに症状がある場合は、屋根や外壁掃除の際の水の流し方を振り返ってみてください。

雨漏りが起こりやすい場所

雨漏りが起こるのは屋根だけではありません。ここからは屋根に加えて雨漏りが発生しやすい場所を紹介します。屋根を調査したものの原因が突き止められない場合には、以下で解説する箇所をチェックしてみてください。

また、業者にお願いすれば目視に加えて画像解析や赤外線カメラでの調査も可能です。

屋根

雨漏り箇所として一番思い浮かびやすい屋根。イメージ通り、最も風雨の影響を受けやすい部分です。主な原因は、雨や強風・台風の影響、経年劣化、建材の腐食です。

スレート屋根のヒビや瓦屋根の瓦のずれ、コーキング剝がれ、漆喰の崩れなどから雨水が浸入します。本来少しのヒビですぐに雨漏りすることはないのですが、屋根の下に敷いてある防水シートが劣化しているとその限りではありません。防水シートの耐用年数は、一般的な住宅で使われているものだと約25年です。

ヒビ割れやコーキング剥がれなどを発見したら、屋根工事を検討しましょう。

少し特殊ですが、陸屋根(屋上)も雨漏りが起こりやすい環境が整っています。通常の屋根と違って屋根材がなく、塗膜や防水シートで作られた防水層のみで保護されています。傾斜がないので、水にさらされる時間も長く劣化しやすいのです。

ベランダ

屋根に目がいきがちですが、実は同じように風雨の影響を受けているのがベランダやバルコニー。人の出入りが頻繁にあることも手伝って、劣化しやすい場所です。主な原因は、床材や笠木、資材の経年劣化です。

ベランダやバルコニーの床の亀裂や表面の剝がれ、笠木の劣化部分などから雨水が浸入します。排水溝の詰まりも、原因になることがあります。

主に下層階で被害が起こるのが特徴です。例えば2階建ての家の1階で雨漏りしている場合は、ベランダやバルコニーを確認してみましょう。

窓や天窓のサッシ枠

窓や天窓のサッシ枠で施しているシーリングのヒビ割れ部分から雨水が浸入することがあります。シーリングの寿命とともに、住み始めてから10年以内に症状が出始める可能性が高い傾向です。主な原因は、シーリングの経年劣化、防水処理の不良です。

天窓が取り付けられている建物は特に気をつけなければいけません。「屋根」と「窓」の要素が合わさることで、さらに雨漏りの可能性が高くなります。

給排水管まわり

給排水管が通っている壁と、配管の隙間から雨水が浸入することがあります。主な原因は止水処理の資材の経年劣化です。貫通している壁の防水対策をしっかりしていなかったり、防水シートが古くなっていると起こります。

防水環境が整っているにも関わらず雨漏りのような症状がある場合は、給排水管自体に問題が発生している可能性があります。破損しているかどうか調べてもらいましょう。

雨漏りの修理業者を選ぶポイント

雨漏りは頻繁に起こるものではないので、どこに修理をお願いすればよいか迷ってしまいます。ただ、先延ばしにしてしまうと被害が拡大しかねません。

以下より修理業者の選び方を紹介しますので、参考にしてください。

雨漏りは、依頼する業者によって修理費用や内容が異なります。トラブルが起きた場合、再度他の業者に相談せざるを得なくなり二度手間となるため、最初から信頼できる業者を探して選ぶようにしましょう。

以下、優良業者や避けたい業者の特徴を表にまとめました。

優良業者の主な特徴 避けたい業者の主な特徴
・雨漏り修理の実績が豊富で、実績内容を具体的に提示できる
・現場を調査してから見積もりを出す
・雨漏りの原因や修理すべき箇所を明確にする
・細かい修理内容を見積もりに記載する
・どのような質問をしても丁寧な返答を返す
・雨漏り診断士や外装劣化診断士など、雨漏り修理に関係する資格を持っている
・雨漏り修理の実績が少なく、実績内容を具体的に提示できない
・現場を調査せずに見積もりを出す
・雨漏りの原因や修理すべき箇所を明確にしない
・細かい修理内容の記載をせず、「雨漏り修理一式」でまとめている
・金額が相場と比べて極端に安かったり高かったりする
・不安を煽って早めに契約させようとする

雨漏りが起こったら、原因を見極めて適切な対処をしよう

雨漏りが起こったら、まずは応急処置が必要です。そして、早いうちに管理会社や修理業者に相談します。原因を正確に見極め、適正な修理方法と価格で解決できるようにしましょう。

また、屋根塗装、外壁材などは定期的なメンテナンスが大切です。


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